スプラウトは発癌食材??
少し前にある方からスプラウトは成長過程だから、
硝酸態チッソをたくさん含んでいるから危ない、という指摘を受けました。
〝硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)〟とは有機物から分解されて出るもので、
そのもの自体は危険ではありませんが、体内で亜硝酸に変化すると、ニトロソアミンという発がん物質を作ったり、
血液の流れをとめたりして、非常に危険です。
それが本当ならば、スプラウトは『危険食材』になってしまうではないですか!!
私はそんなことはないという思いはありましたが、
(スプラウトを食べてガンが治った人は数多くあれど、
ガンになったなどという人は聞いたことがなかったので)
その方は農業についてかなり詳しい方だったので、念のため調べてみることにしました。
硝酸態窒素キットを取り寄せ、
自家製スプラウトの絞り汁で測定しました。
待つこと3分。
水道や環境中の硝酸態窒素の基準値である「10ppm」をはるかに下回る、
0,23~0,46ppmであることが分かりました。
そうなんです、スプラウトは抗がん食材。
発ガン食材ではないのです。
これでまた自信をもってスプラウトをすすめることができます。
ではなぜ、この方はスプラウトには硝酸態窒素が多い、と言ったのでしょうか?
(根のないところにうわさはたたない。気になった方もいると思います)
それはおそらく、窒素が多い土(有機も入れる量が多ければしかり)でスプラウトを育てた場合、もしくは水栽培であってもなんらかの液体肥料を加えて育てられた場合だと考えられます。
つまり、普通の野菜は根から吸い上げた硝酸態窒素は成長過程で使われていくので
濃度が薄まっていきますが、スプラウトは根から吸い上げられた硝酸態窒素が
そのまま濃い濃度で残ってしまう、というわけです。
でも自分で栽培したスプラウトは、その心配はないわけです。無添加なのですから。
ただ水は気を付けてください。
水道水
全国の県庁所在地の水道原水の硝酸態窒素を調査するとさいたま市だけは、検査で出た最大値が水道基準と環境基準を超えていました。
また、硝酸態窒素による汚染は、主に地下水で進むので、名水の汚染レベルは高くなります。
なので、お金を出して買っている名水が水道水よりも危険ということも。
こうして考えてみると、スーパーのスプラウトはどうなんだろうと考えてしまいますよね。どんな環境で育っているのか知らないのですから。
こちらも追って実験したいと思っています。